ステットソン大学
Stetson University
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先輩の生の声

       
 

坂井 隆(with Mickey Mouse)
(2000年3月外国語科英語コース卒業)



●Stetson Universityってどこにあるの?
Stetson Universityはオーランド国際空港から車で1時間ほど(関東から勝浦ぐらい の距離)のところにあるDeLand(ディランド)という小さな町にあります。DeLandのダウンタウンは30年ぐらい前にタイムスリップしたようなところです。大学から20分位行ったところに車のレースで有名なDaytona Speedwayがあり、もう少し車を走らせればDaytona Beachへ。日本人経営の日本料理屋もあります。車は、持っていた方が便利な町です。 Stetson Universityは1883年に創立されたアメリカ、フロリダ州の中で最も古い私立大学です。

 
 
●Stetsonってどんな学校?
Stetson Universityは1883年に創立されたアメリカ、フロリダ州の中で最も古い私立大学です。現在、生徒はおよそ2500人。アメリカでは小さな大学の部類に入ります。
この学校のウリは、なんと言っても少人数制の授業です。1クラスだいたい20人以下で行われます。どんなに多くても30人ぐらいです。しかし、少人数制が故に学費は高めです。1学期約1万ドルかかります。しかし、それだけの価値のある教育を提供してくれます。先生方もフレンドリーです。また、私立大学なので州立大学に比べて奨学金はかなりもらい易く、本人の努力次第で学費を州立大学同等またはそれ以下になることもあるとか。また、基本的にFirst year studentは特別な理由がない限り寮に入ることになります。寮に入ることで$2,000のFinancial Aid(奨学金)を受けられます。

●どの分野に強いの?
Stetson Universityの強い分野は音楽・政治科学・国際関係・ビジネスです。特に音楽はフロリダ州でレベルの高い大学の1つとして知られています。学内・外コンサートも頻繁に催されています。ビジネスは私が入学した2002年秋学期にできた最先端のハイテク技術がこの建物に詰まったビジネスセンターで授業が行われます。政治科学はこの学校にあるLaw Schoolの影響も受けて、非常にハイレベルで難しい授業をしているようです。私の元ルームメイトの専攻は政治科学なのですが毎日毎日課題に追われています(1日200ページ読んだ上に20ページのレポートを書かされることもあるとか…)。


 
 
   
 
 
●入学するためには…?
大学入学の為のTOEFL
(R)は550点以上必要です。また、SATの提出も義務付けられています。留学生は世界各国から数名ずつが集まっているといった感じです。日本人は数名しかいません。比較的アジア人の少ない学校だと思います。そういう理由もあって
か、どの生徒も英語をペラペラしゃべるので、私は入学当初、かなり戸惑いました。「勉強」をするところしては素晴らしい環境を提供してくれます。その証拠に、US NEWSのランキングでアメリカ南部大学で上位に入っています。

また、他の州立や私立の大学のように大学直属の英語学校はありません。入学する生徒は英語力を満たしているものと考えられています。英語の勉強が必要であるならば、他の短大や大学にあるESL(English as a Second Language)の学校に行く必要があります。


●こんなこともできます。
Stetson Universityはイギリス、ドイツ、フランス、ロシア、スペイン、香港の大学と提携を結んでいて、ここからの「逆留学」も可能です。英語圏以外の国に留学する場合は、その国の言葉の授業を取る必要があります。この「逆留学」が目的で入学する生徒も多いようです。関東国際高校のアメリカ・中国・ロシア・韓国研修に似ていますね。この留学で15単位取得できます(1学期分)。

 
       
 
●私の留学生活…。
2002年の8月からStetson Universityの生活を始めましたが、それ以前にはオーランドの英語学校に半年間在学していました。Stetson Universityはその英語学校と提携を結んでいて、英語学校のトップレベルのクラスを卒業したら入学の際にTOEFL(R)もSAT免除されるのです。運良く、私はそれのAdvantageを使いました。また、併せて私は日本の短大の通信講座も受け、(留学機関のプログラムです。)1年強で短大卒業の62単位を取り、編入という形で入学しました。
 
最初の1年間は、学校から徒歩数分のところにある月$600のボロボロ格安一軒家を僕を含め3人の学生でシェアして生活していました。その後の1年は運良く1人部屋が取れたので学校の寮に移りました。帰国までの3ヶ月はオーランドの学生アパートを借り毎日1時間かけて通学していました。
 
フロリダは、東海岸や日本からの飛行機が就航する都市に比べて、日本人が比較的少なめに感じます。特にStetson Universityには数名しかいませんし、日本人の少ないところを求めているのなら最適でしょう。嫌でも英語力は伸びると思います。先生や生徒の中には日本人のハーフだったり、日本に興味を持っている人もいるので、そういった人たちと仲良くなって輪を広げることもできます。

学費については、州立大学の場合はクレジット(単位)ごといくらか決まっているようですが、Stetsonの場合18単位までは同じ学費で受けることができます。また、Full-time student(4年間在学するつもりの生徒)のステータスを満たすために1学期最低12単位とる必要があります(これはどの大学でも同じです)。私の専攻はビジネスでしたが、Baptist系の学校なので(入学するまで知りませんでした)何かしら宗
教系の科目をとることが義務付けられていたため、やむを得ず聖書の授業をとりました。この授業が一番苦労したような気がします。聖書ではなくWorld Religionをとればよかったのですが、初めてで、何も知らなかったんですね…。

教授も98%が博士号持ちとはいえいろいろな人がいます。これから留学する人に言えることは学校のことを良く知っている教授を自分のAcademic Advisorとすることです。Academic Advisorのアドバイス一つで大学生活が変わることもあります。アドバイザーの知識が少なかったりいい加減だったりすると授業スケジュールが大変なことになってしまいます。ですから、アドバイザーに頼れない場合はすぐ変えてもらうといいでしょう。また、大学生活が始まれば友達からいろいろな情報を得ることができると思うので、そういうものも参考にするといいです。

 
       
 
●留学するなら…
個人留学をするならアメリカの短大から入って4年制大学に編入することをお勧めします。最初から4年制大学に通うのと卒業までの期間は同じですが、短大は学費が州立大学の半額なので経費を節約することが出来ます。州立の短大から4年制大学ならば自動的に編入することが出来ます(成績が良ければ)。また、入学時にTOEFLの受験を必要としない短大もあるのでそこから学生生活を始めるのもよいでしょう。卒業までに4~5年かかるのが一般的です。

留学機関に頼るのも1つの方法です。私はこの手段を使いました。しかし、留学機関の場合はリスクが大きいことも事実です。何百人も入学して卒業できるのはその中のほんのわずかです。うまくいけば3~4年で卒業できますが、確実に卒業できるように本人が努力する必要があります。

●フロリダってどんなとこ?
フロリダはアメリカの中でも物価が安く、生活費を節約することができます。私の知っている限りでは家賃はNY/LAの約半額です。また、1年間のうち9ヶ月ほどは暑いか暖かいので、過ごしやすい地域です。服にあまりお金がかかりません。DeLandには何もありませんが、オーランドに行けばディズニーワールドやユニバーサルスタジオがあります。観光地なので安全ですし、南部特有の英語のなまりもさほど感じられません。元々スペイン領だったのでスペイン語なまりの英語はときどき耳にしますが…。

●留学を終えて…。
思い返せば、アメリカ研修や世界教室が留学するきっかけになったと思います。卒業後、日本での就職を考えるとタイミング的に難しい部分があったりもしますが、周りのみんなとは違うことを勉強しているわけですし私はこれができる!というのをアピールできれば就職活動も何とかなると思います。
 
フロリダに住んでいた時は「何でこんなに暑いところに人がすんでるのか」「なんでこんなにビジネスがいいかげんなのか」と激怒していましたが、一旦離れてみるとほのぼのしていていいところだったなぁとつくづく思います。機会があればいつでも戻りたいですね。
 

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